イチから始める家探し

物件選びのコツやお金の話など、”家探し”に役立つ情報をお届けするブログメディア

駅近には一戸建てが少なく、マンションが多い理由とは

f:id:chromebook:20151202210053j:plain

駅の周辺は商業地域

駅の近くは通常、商業地域に指定されています。住居地域に指定してしまうと、商業施設が作れないので駅が発展せず、駅周辺地域の魅力が低くなってしまうからです。

ただ、商業地域には人が集まり、クルマが走り、街がにぎやかになります。そこに一戸建てを建ててしまうと、街の喧騒に巻き込まれたり、日当たりが悪くなるなどの不都合が生じます。

駅近ならマンションを選べ、と言われるのはそれが理由です。マンションなら、占有区画をある程度確保することができるので、喧騒から一歩離れることができます。また高層化によって、人目や騒音からも切り離されます。

それに商業地域なら高層マンションを建てられますが、住居地域には低層マンションしか建てられません。だからマンションは駅近に多いのです。

逆に駅から遠いマンションは、マンションのデメリットが表面化します。マンションの資産価値は立地がすべてです。一戸建てのように「土地」としての資産価値がない分、駅から遠いマンションは資産価値という意味でどうしても不利です。

スポンサーリンク

 

駅近の一戸建てが多い地域とは

商業地域に一戸建てが少ない理由は冒頭に書いた通りですが、あるとすれば、三階建ての建ぺい率が高い物件か、あるいは電鉄会社が意図的に一戸建てエリアとして不動産開発した郊外の駅に近い物件です。こういった駅は支線沿線に多く、例えば京王線支線の相模原線、小田急線支線の多摩線、東急田園都市線の長津田以西、相鉄線支線のいずみ野線、このあたりのエリアはだいたい行ったことがありますが、駅のすぐそばから第一種低層住宅地域があり、電鉄系の不動産会社が開発した一戸建ての街並みが並んでいます。

駅からの距離をどう考えるべきか

マンションの場合、資産価値は【建物の価値+立地の価値】で構成されますので、時間がたって「建物の価値」が減ってくると、「立地の価値」しか残りません。駅から遠い立地には資産価値がないので、将来値下がりしにくいマンションがほしいなら、”駅近”は絶対条件です。

そして、ターミナル駅から徒歩12分より、郊外の駅から徒歩7分を選ぶべきです。どの駅が便利かは人によっていろいろですが、駅から遠いほうがいい、という人はいないからです。

では実際に何分以内がいいのでしょうか。物件を検索するときに、駅からの徒歩距離は、まっさきに指定される条件です。「駅から徒歩10分以内」はひとつの基準でしょう。それを超えるとまず検索でヒットしなくなってしまいます。またマンション相場に詳しい不動産コンサルタントの沖有人氏は「徒歩7分以内」と言います。ということは、「できれば7分以内、最低でも10分以内」が条件になりますね。

一戸建ての場合、資産価値は【建物の価値+土地の価値】で構成されます。建物の価値が目減りするのはマンションと同じですが、土地の価値は、立地はもちろんですが、広さや周辺環境など様々な要素で決まるので、駅からの距離の重要度は相対的に下がります。一戸建てを探す人は「ゆったりとした街並み」「閑静な住環境」「窓から見える景色」「庭の広さ」というような点を重視する場合があるからです。

がしかし、重要度は低いとはいえ、駅から遠いよりは近いほうがいいのは事実です。検索のことを考えると、駅から徒歩15分以内がベターでしょう。あるいは本数の多いバス停から5分以内ですね。